北條知子(日本)とラヘル・クラフト(スイス)は2016年より、「音、場所、親密さ」をテーマにした共同プロジェクトを展開してきた。彼らはロンドン芸術大学のサウンド・アーツ修士コースの同級生として出会い、数多くの興味・関心が共通してい ることを発見した。パフォーマンス、インタビュー、フィールドレコーディング、テキストそして即興などを用いながら、音と場所に関係する個人的な関係性に焦点を当てた作品を制作してきた。2018年3月には、インタラクティブなアプリ「オーディオウォー ク INNERN」をスイスの山奥にあるシュクオル村で発表した。鑑賞者はアプリをダウンロードし、観光案内所と現代美術センター NAIRSをつなぐ川沿いの道を歩きながら作品を体験する。2017年4月には東京の旧平櫛田中邸にて、7つのサウンド・インスタレーション、パフォーマンスからなる展覧会「わたしの声でよみがえる家」を開催した。展覧会のタイトルともなっている出品作品の 一つはスイスのNAIRSでドイツ語ナレーションとともに再構成・再展示された。2018年、2019年には、2つのプロジェクトをパフォーマ ンスとして再構成したパフォーマンス「My Place / My Sound」をロンドン、カールスーエ、京都で上演、高い評価を得た。これまで、イギリスのラジオ局、BBC3、ResonanceFM Extraで作品が放送されている。

Hojo+Kraft